023: 親指が痛い

右手親指の内側が痛くて尺八が持てません。何が悪いのでしょうか。

右手を下にして構えたときの、右手親指の内側が痛くて演奏どころではないという人、実は、意外に多くいます。

現象としては、親指の指紋のうずまきの中心で押さえるべきところを、親指の側面で押さえてしまい、爪と楽器に挟まれた部分の肉が痛くなる、というものです。場合によっては出血します。ホントです。

しかし実は、手の構造上、尺八を何も考えずに自然に持つと、こうなるのです。

以下、その解決策を示します。

 

方針としては、親指を、親指の骨を軸に回転させて、楽器との接点が親指の柔らかい部分に当たるように仕向けます。

具体的な方法としては、右手の甲を、自分の顔の方向に向けます。これで親指が自動的に回転します。

(手の甲に縮小コピーした楽譜を貼り付けて吹く、という方法を以前考えたことがありますが、結局実行はしませんでした)

この結果、中指とその両側の指は楽器に対してかなり斜めに位置することになりますが、それでいいんです。

上手な人の右手を注目してみてください。全員、斜めってますから。

たったこれだけのことで症状は一変するのですが、人によっては涙ぐましいような細工を弄してこれを乗り切ろうとしたりします。

その智恵と努力は、別の部分で発揮してください。絶対うまくなりますから。

 

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