巻き舌ができません。玉音を出すには、どうしたらよいでしょうか。
尺八の一奏法であるところの玉音(たまね)は、洋楽でいうところのフラッタータンギング(Flatterzunge)のことで、(というよりは、フラッターのことを尺八では特に玉音と呼んでいる、という認識のほうが一般的)演奏上の現象としては、一音を非常に細かく震わせ、特にその一音を強く印象付ける効果があります。
玉音の演奏方法としては、
巻き舌で音を出す。
以上。
これ以外にはありません。
・・・ということは、巻き舌ができない人は、玉音ができないのか、ということになりますが、
ズバリ、そのとおりです。
巻き舌ができなければ、玉音はできません。
ひっくり返すと、巻き舌ができれば、玉音は簡単にできます。
ここで、勘違いし易いところですが、イタリア語、スペイン語などでは巻き舌は必須のようなので(巻き舌で発音すると別の意味になる単語が存在する)、つまり巻き舌は人類にとって特殊な能力ではありません。(江戸ッ子のべらんめえ口調については未調査です)
イタリア人、スペイン人の尺八吹きは全員、きっと抜群の玉音を鳴らすことうけあいです。
ガイジンさんにできるのに、いわんや日本人をや。(反語)
具体的な訓練方法をご紹介しましょう。
1. サッポロラーメントロロイモ
2. ラリラリラリラリラリラリラリラリ・・・
舌を鍛えましょう。
舌の先端を口の天井につけたまま、力を抜いて「ルー」と言ってみます。
舌の基本運動能力が未発達だと、タンギング奏法が満足にできないことになり、管楽器の演奏者としてはほとんど致命的です。是非、ここで克服しておいてください。
実際の演奏では、舌を当てる位置を少し前寄り(歯に近い方)に調節すると、鳴り易いと思います。
玉音と通常の音との切り替えを同じ一音の中でも瞬時に行えるようにしておきましょう。
また、玉音とは異なる奏法に、束音(たばね)というものがあります。
これは、口蓋垂を震わせながら発音する方法で、ドイツ語の「h」と同様です。
束音は、尺八の奏法としては残っているのですが、演奏の実際としては利用価値はほとんどないように思います。
Copyright(c) 2005 OFFICE RINDO. All Rights Reserved.
Comments
“038: 玉音ができない” への7件のフィードバック
もっと詳しくよろしくお願いします
もっと詳しくお知りになりたい対象の範囲を明確にしてください。
玉音の実際の練習法を具体例で表示いただけますか、もっともポピュラーな例で、だしやすい音の例を、お願いします。
ル、、、、と震わす音はだせますが、なかなか切れた音になりません。どうしたれyぴでしょうか?おしえてください。
玉音のご指導大変参考になりました。ありがとうございました。
一生懸命やってみます、「ル、、、、、、」はできるのですが、歌口に唇を
つけて吹こうとすると音にならないのですが、、、、?
もうひとつ、ムラ息の出し方のヒントをいただければ有難いのですが、よろしくお願いします。
わたくしは「玉音」とは喉を震わせるのが本来と習いました。